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2013年9月16日 星期一

日本電子繪本:朝風売ります (晨風專賣店)


文章日期:2012-05-19 17:05
一年何回か、宙に浮いてしまう時間がある。  一年有那麼幾次,有時間飄浮在空中。  (※這是指精神層面的飄浮,不是靈異事件喔!)

旅の途中で、乗り合わせの悪い列車やバスを待っているときとか、誰かと待ち合わせをして、約束の場所に [目的] 計算したより早く着いてしまったときが、それで、どう使ったら良いのかと考え込んでしまう時間のことだ。  在旅行的途中,一起搭乘的列車故障和等待巴士時,和誰一起等待,去到約定的地方,比計算的時間太早到達時,於是,沉思著該如何好好利用時間。  (考え込む   沉思。)  (※日本人會不會太過認真了,連一絲絲空檔也要沉思。)

そんなとき、私は当てもなく町を歩く。  那個時候,我沒有目的地在街上走著。

駅前から伸(の)びている商店街を [範圍] ぶらついてみやげ物冷やかしたり人の気(け)配(はい)もない裏路地に迷い込んでみたりするのだ。  在從車站前延伸出去的商店街閒逛著,冷清的土產店,也沒有人的樣子,不知所措地走進後面的小巷去看看。  (ぶらつく  <自動五>(ぶらついて)信步而行;閒逛;溜達、うら  [裏]  後面;裡面;反面ろじ  [路地]  小巷;胡同。)

店を見たのは、神奈川県の新聞社で [場所] 講演を頼まれたときだった。 看了商店後,在神奈川縣的報紙公司,被請求去演講的時候。

日時がはっきりと決まっていて、たくさんの人が集まる講演会に遅れて行くわけにはいかないたっぷりと時間をとって出かけた私は、四十分も早く着いてしまった。   日期和時間清楚地決定了,由於演講會不能遲到,所以集合了許多人。有充分的時間外出的我,也早了四十分鐘到達。

「散歩でもするほかない」  「只能散步了」  (ほかない  沒有其它。)

会場のありかを確かめるぶらぶらと歩いた。  確認會場在何處之後,悠閒地走著。  (ありか  [在り処]  在何處。)

始めて来た町だったけれど、知っているような感じがする。  雖然是初次來到這個城市,但卻感到好像很清楚的樣子。

駅を出るとロータリーがあり、銀行やデパートが立ち並んでいる光景は、日本のどこへ行っても変わらないのかもしれないと思った。  出了車站有個圓環,銀行和百貨公司站立並列的場景,我認為或許,甚至去到日本的任何地方也不會改變。  (ロータリー  [rotary]  大通りなどの交差点の中央に設けた円形地帯,在大馬路上等的交差點的中央設計的圓形地帶。就像我們常說的「圓環」。)

春がきたばかりの日だった。  是春天到了的日子。

冷たさ [程度名詞] を吹くんでいるものの風は甘く優しい。   雖然有冷風吹來,但風是甜而溫柔的。  (<用言連體形> + ものの    雖然~但是。)

十時前の商店街はまだひっそりしていてシャッター (shutter) を下ろしている店がほとんどだった。   十點前的商店街還靜悄悄地,大多數的商店正在降下鐵捲門。

ビルが並ぶ通りを過ぎると、道は急に細くなって、昔ながら [逆接] の雜貨屋やくだもの屋、パチンコ屋や飲み屋などが軒(のき)を連ねている。  通過大樓排列的大街時,道路突然變細了,雖然是以前的雜貨店和水果店、小鋼珠店和飲料店等,但一間間的屋頂連接了起來。

布地や毛糸や布団や衣料品をごたごたと置いた、流行遅れ見たいな店もあった。   布料、毛線、棉被、衣物用品雜亂地置放著,也有看起來是退了流行的商店。  (ごたごた  雜亂地;亂糟糟地。)

足を止めたのは、一戸建ての家の前だった。  腳步停了下來,在一戶獨棟的房子前。

平屋で、間(ま)口(ぐち)やたらに広いことだけ [僅;只] 印象に残る建物である。  平房,正面的寬度只是過分地寬廣,殘留在印象中的建築物。  (やたら  胡亂;不分好歹;過分。)

それが店だと分かったのは、看板のせいだった。大売出しののぼりのようにひらひらと翻る看板で、へたくそな文字が書いてある。   多虧了看板,才知道那是個商店。就像大減價賣出的布條,啪啦啪啦地翻飛著的招牌,寫著拙劣的文字。 (へたくそ  [下手くそ]  非常笨;拙劣。)  (大売出しののぼりのように  (?) 這是形容招牌的句子,但不知道要怎麼翻譯才恰當。繪本中畫的是一般在商店門口,在桿子上綁上布條,立在地上的那種。)

「朝風売ります」  「晨風專賣店」

「朝風を売るって?」  「賣晨風的嗎?」

わたしは首を傾(かし)げて、看板を確かめた。  我斜著頭,確認地看著招牌。

何回読んでも間違いではない。   無論讀了幾次都沒有錯。

朝風を売る店なのだ。  賣晨風的商店。

「風を売ることなんでできるんだろうか」  「賣風,居然有這樣的事嗎?」 (なんで~だろう  <互相呼應>  含有驚訝與不確定的語氣。)

現実の世界から行き成り遠ざかったような気がして、わたしは店を覗(のぞ)いた。   感覺好像從現實的世界,突然地遠遠離開的樣子,我窺視著商店。  (いきなり  [行き成り]   1. 突然;冷不防  2. 猛然;馬上就とおざかる  [遠ざかる]  1. 遠離;離去  2. 疏遠気がする  覺得;好像;彷彿。)

入り口の引き戸は閉まっていたけれど、ガラスが嵌(は)めてあるところから中が見える。   雖然入口處的拉門正關著,但是從有嵌著玻璃的地方,可以看見裡面。

左右と奥にある棚(たな)は大きかった。  在內部的左右有很大的架子。

いくつもの袋が、天(てん)井(じょう)までぎっしりと並んでいる。  有許多的袋子,從天花板滿滿地排列著。

「五月の朝風」と書いた札がついているのは、薄(うす)緑(みどり)色の袋だった。  寫著有「五月的晨風」的牌子,淡綠色的袋子。

ばら色の袋には、「南の島のあけがたの風」と書いた札(ふだ)があり、青と灰色と黒の模(も)様(よう)がごたごたとついた袋は「嵐の前ぶれの朝の風」、金色の袋は「天使が生まれた朝の風」で、ミルク色の袋には「霧(きり)まじりの朝風、のどの病気をなおす」とある。  在玫瑰色的袋子,寫著「明亮的南島的風」牌子,藍、灰、黑色模樣,雜亂的袋子寫著「暴風雨前晃動的晨風」,金色的袋子上寫著「天使誕生的晨風」,乳白色的袋子上寫著「混雜著霧氣的晨風、治療喉嚨的病」。

牧(ぼく)場(じょう)を渡(わた)る朝のそよ風」は羊(ひつじ)と牛の鳴き声つきだった。  「早晨穿越過牧場的微風」是羊和牛的叫聲。

袋はどれも、はちきれそうに膨らんでいたが、重いのか軽いのかは見(けん)当(とう)がつかない。入って確かめたかったけれど、引き戸を叩いても返(へん)事(じ)はなくしばらく待ってみても店の人は姿を見せない。   那些袋子,好像被填滿了那般的膨漲起來,但是輕是重卻無法預料。雖然想進去確認,但是即使敲了敲了拉門也沒有回答,儘管等待了許久也看不到人影。

「真夏の、いたたまれないほど暑い午後に、北極の朝風に吹かれたらすっきりするだろうな」  「盛夏, 在無法忍受的酷暑的午後,如果被北極來的晨風一吹,就會清醒的吧」

こみ上げてくる微笑を快いと感じながら [逆接]、わたしは仕事先に戻(もど)った。   雖然感到愉快地微笑往上衝,但是回到了我先前的工作。

それから何週間かが過ぎて、友人の誕生日を祝(いわ)うパーティに招(まね)かれた同じ年ごろで仕事を待っている女だけが集まる気(き)兼(が)ねのない会だったけれど、プレゼントには気を使った。  然後過了幾週的時間,被邀約去慶祝友人的生日派對。雖然以同齡左右,只是集合了正等待工作的女子,不用顧慮太多的聚會,但也要留神禮物。  (きがね  [気兼ね]  (~する)  多心;顧慮;客氣、気を使う  留神;留意 (?找不到意思)。)

友人には、頼もしくてハンサムな夫がいる。   朋友有個可靠又英俊的丈夫。

無邪気で健康な男の子と女の子もいる、家も車も宝石も持っている。   天真爛漫地,健康的男子和女子,擁有房子、車子和寶石。

ささやかに童話を書いて暮らしているわたしが何を贈っても目を見張って飛び上がるほどの喜びを味わってはもらえない。  像童話寫的簡單的生活,我要送什麼東西呢,目不轉睛、跳起來的程度,不曾體驗過的興奮。  (あじわう  [味わう]  <他動五>(あじわって)1. 品嚐;品味  2. 玩味;鑑賞;體驗  <名>  味わい。)

でもわたしは、親(しん)友(ゆう)を驚(おどろ)かせたかったし、幸福にもさせたかった。   不過我想讓親密的朋友感到吃驚,也要讓她感到幸福。

「ハワイ島の朝の風!」  「夏威夷的晨風」

思いつくとすぐに、私は出かけた。  立刻想到,我就出門了。

「夢のような幸せって、あるものなのよね。新婚旅行がそれだった。彼とふたりでの旅ももちろん素敵だったけど、ハワイ島の朝風が忘れられないの。新鮮で花の香りがして、せつないくらいにさわやかだった」  「像夢那樣的幸福,有這樣的東西。那是新婚旅行。兩人一起旅行當然也很棒,但是不會忘了夏威夷的晨風。感覺到新鮮的花香,難受的涼爽。  (せつない  難過;苦悶さわやか  清爽;爽快;涼爽。)  (※什麼是難受的涼爽呢?有點不能理解吔!難道是空氣太過涼爽,會覺得不舒服嗎?是不是會因為過敏打噴嚏呢?)

友人も夫も、仕事に恵まれた分だけ忙しい。  朋友和她的老公,受惠於 (得天獨厚地) 工作上,只有忙碌的分。

ハワイ島まで行く時間はとても取れないのだ。  平常連去夏威夷的時間也沒有。

「朝の風が、彼女を幸せにしてくれる」  「晨風,會讓她幸福」

大きな棚(たな)には、ハワイ島の朝風もあるに決まっていると思った。  在那麼大的架子上,我認定也有夏威夷的晨風。

わたしは、見(み)覚(おぼ)えのある通りを歩いた。  我在認識的大街上走著。

けれど、一戸建てのあの店はあとかたもなかったのだ。   但是,那家獨棟的商店,卻毫無蹤影。  (あとかたもない  [跡形もない]  毫無蹤影;毫無蹤跡。)

「世界中の朝風を集め過ぎたため、吹き飛ばされてしまいました。店と商品を回収してくるまで、しばらく修業させていただきます」  因為收集過多全世界的晨風被吹散了。在收回商店和商品之前,暫時歇業了吧」

店があった場所には、新しい立て札ぽつんと残っていた。在商店的所在地,只單單留下一個新的立牌。


(我挺喜歡這個作者的繪本風格,這個故事跟之前另一個故事有一樣的氛圍,還記得另一個故事嗎?有位因工作晚歸的女子,在路旁發現了一家洗衣店,於是把衣服送去洗,但那家洗衣店卻一直沒有營業,原來是一家深夜的洗衣店,開店的時間沒有一定,但一定是在深夜。直到某一天,女子又因為工作晚歸,才終於把衣服拿去送洗,原來這是一家非常神奇的洗衣店,可以選擇在星之夜或月之夜送洗衣服,在月之夜洗的衣服會有月亮的味道,而在星之夜洗的衣服則會閃耀著星星的光芒。多麼神奇又富於想像的故事。還有在故事當中的驚喜,本來女子以為下雨的日子,必定無法把衣服晾曬在星空之下,沒想到老閭娘竟拿出吸塵器,把雨雲都吸收了起來,於是洗好的衣服就可以吸收星星的光輝了。  (很好玩的故事,既新奇又有趣,想像著充滿月之香氣,是怎樣的一種香味呢?還有在洋裝上閃閃發光的星塵,那是不是給星星公主穿的洋裝呢?故事當中充滿了浪漫,也為寂寞工作的單身女子,添上了許多想像與絢爛色彩。)

雖然這個故事有點太過簡單,本來以為會有另外的發展,卻沒想到就在這裡劃下了句點,不免令人感到有一絲絲落寞,但也讓人更自由地想像,這會不會只是一場夢呢,憑空想像出來的白日夢。)

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