遠い昔……世界がまだ、たったひとつだったころ。 在遠古的從前……世界還沒來到,只是一片渾沌 的時候。
あるところに、とても美しい森がありました。 在某一個地方,有個非常美麗的森林。
木々は大きく、大人が三人で手を繋(つない)でも抱えきれないほど太い幹と、天の上までも届きそうな高い梢(こずえ)を持っていました。 大大的樹,樹幹太粗的程度,甚至是三個大人的手也無法抱住,就像擁有直到天上那般高的樹梢。
その木々の枝(えだ)葉(は)をぬって、昼は太陽の光が柔らかなレースのように森中に広がり、夜は月と星の光が、こまやかな銀の雨のように降り注ぎます。 穿過那片樹林的枝葉,白天的太陽光柔和的就像蕾絲,佈滿在森林裡。夜晚的月亮和星光,就像細細的銀雨落下注入。 (ぬう [縫う] (ぬって) 1. 縫;縫紉 2. 縫合 3. 穿過 <名> 縫い。)
木がしっかり根をはった大地の上は、柔らかな苔や草花のカーペットで覆(おお)われていて、ところどころに、鏡のように澄んだ泉(いずみ)が隠(かく)れていました。 樹木緊緊地張開樹根在大地之上,被柔軟的青苔和花草的地毯覆蓋住,在四處藏著像鏡子一樣清澈的泉水。
空気は森の呼吸と花や果物の香に満ちてしっとり重く、森に足を踏み入れた人々は、その美しさのあまり、森から出られなくなってしまうのです。 空氣,森林的呼吸,充滿了濕潤濃重的花和水果的香味,進入了森林的人們,因為太美了所以無法從森林走出來。
美しい森の中には、ニンフ (nymph) と呼ばれる美しい妖(よう)精(せい)たちが、いつも笑いさざめきながら暮らしていました。 在美麗的森林中,有叫做尼芙的美麗的妖精們,總是笑鬧地生活著。
その中に、エコーという名の可愛らしいニンフがいました。白い額(ひたい)の周りでは、マスカット (muscat) 色の髪が柔らかくカール (curl) していて、その下には、くるくるとよく動く、愛らしい大きな瞳(ひとみ)がありました。 在當中有一隻很可愛的尼芙,叫做エコー (echo) 。在白色的額頭周圍,有著一頭柔軟的碧綠色的捲髮。在那下面,有著咕嚕咕嚕經常轉動的,又大又可愛的眼睛。
すんなりと伸びた細い手足は、若(わか)木(ぎ)のようにしなやかです。 順利地伸展開細長的手腳,就像幼木那般的柔軟。
他のニンフたちと同じように、エコーはいつも微笑んでいましたが、ひとつだけ、ちょっと変わったところがありました。 就像其它的尼芙們一樣,echo 總是微笑著,只有一次,稍稍有點改變了。
それは、自分の言葉で話せないことです。おしゃべりが過ぎた罰(ばち)で、エコーは人の言葉を繰り返して言うことしかできなかったのです。 那是不能用自己的言語說話。因於是太多話 (閒聊過度) 的處罰,echo 只能重覆著別人說的話。
けれど、美しい森の中で、楽しい時間だけを過ごすニンフにとって、それは大したことではありませんでした。森の中には、苦しみや悲しみはありません。 雖然如此,在美麗的森林中,尼芙擁有的只是享受著時間的經過,那不是什麼大不了的事。在森林裡,既沒有痛苦和悲傷。
誰かを妬(ねた)んだり、憎(にく)んだりする必要もありません。 也沒有嫉妒誰、憎恨誰的必要。
すべてが穏やかで美しく、交(か)わされるのは優しい言葉と、漣(さざな)のような笑い声だけ。 完全隱藏起來的美麗,和溫柔的言語交換時,像是只有笑聲的漣漪。 (好抽象的感覺)
だから、エコーが繰り返すのも、優しい言葉だけだったのです。 因此,echo 只有重覆著溫柔的言語。
ある夏の日の朝でした。エコーはひとり、お気に入りの木の上で、夜明けの光が森の中に広がっていくのを、うっとりと眺(なが)めっていました。 有一個夏日的清晨。 明亮的月光滿佈在森林中,echo 一個人在喜歡的樹上,出神地眺望著。
すると、がさがさと草を踏みつける、足音が近づいてきます。 然後,應該是踏著草的沙沙的腳步在附近。
こんなに乱暴な音を立てるのは、ニンフではありません。 這樣粗暴的響聲,不是尼芙。
きっとまた、人間が迷い込んだんだわ。 必定又是,迷路進來的人類。
エコーは枝の隙間から、音のするほうをそっと覗き込みました。 echo 從樹枝的縫隙間,悄悄地窺看著聲音的方向。
そこには、ひとりの少年が、とほうにくれた顔で、立ち尽くしていました。 在那裡有一個少年,一付不知如何是好的臉,就一直站在那裡。
透(す)き通(とお)るような白い肌に、絹(きぬ)糸(いと)のような金の髪。 如通透般的白色肌膚,如絹絲般的金髮。
美しい森の中でも見たことがないほど、それは美しい少年でした。 即使在美麗的森林中也不曾見過,如此美貌的少年。
少年は、青い瞳に涙をいっぱいためて、今にも泣き出しそうに見えました。 因為在少年的藍色眼睛裡滿是淚水,現在看起來就像要哭出來的樣子。
森の美しさも、まるで目に入らないようすです。 連森林的美麗也,沒有看見的樣子 (沒有進入到圓圓的眼睛裡去的樣子) 。
ニンフたちは、乱暴で醜い言葉を持って入る人間を、あまり好きではありませんでした。 尼芙們對擁有粗暴地醜陋的言語的人類,不太喜歡。
だから、木の影からこっそりいたずらすることはあっても、めったに人間の前に姿を現(あらわ)したりはしません。 因此,儘管可以從樹影中偷偷地惡作劇,但不常見到在人類的面前現出身影。 (いたずら [悪戯] 惡作劇、めった 1. 胡亂;魯莽 2. めったに~ない 不常見~。)
けれど、エコーはふわりと木から下りると、少年のそばへ歩いて行きました。 雖然如此,echo 輕飄飄地從樹上下來後,在少年的身旁走著。
あのひとの笑った顔が見たい。 想要見到他的笑臉。
エコーは一目で、その少年に恋してしまったのです。 echo 一眼就愛上那個少年了。
少年は、突然現れたエコーに驚いて、少し後(あと)退(ずさ)りました。 少年因為突然出現的 ehco,吃驚地稍微退後了。
エコーはどきどきしながら、にっこりと少年に微笑みかけました。 echo 一邊感到緊張,一邊對少年嘻嘻地微笑著。
「きみは誰?」 「你是誰?」
少年は、震える声で、エコーに尋ねました。 少年用顫抖的聲音,問著 echo。
「きみは誰?」 「你是誰?」
エコーは答えました。 echo 回答。
「ぼくはナルシス」 「我是那魯西斯」
「ぼくはナルシス」 「我是那魯西斯」
エコーは少年の言葉を繰り返しました。 echo 重覆著少年的言語。
なぜって、エコーは人の言葉を繰り返すことしかできませんから。 為什麼呢,因為 echo 只能重覆著他人說的話。
ナルシスはむっとした顔で、エコーをにらみました。 那魯西斯火冒三丈的臉,瞪視著 echo。 (むっと (~する) 1. 火冒三丈 2. 喘不過氣。)
いたずら好きな妖精に、からかわれているのだと思ったのです。 喜歡惡作劇的妖精,覺得自己被耍了。 (いたずら (~する) 1. 淘氣;捣蛋 2. 惡作劇;玩笑、からかう <他動五> (からかって)逗;逗笑;開玩笑。)
ナルシスはとても美しい少年だったので、可愛がられることになれていました。 因為那魯西斯是非常美貌的少年,可能會令人覺得可愛。 (※可愛がられる <被動> 被喜愛、(動詞連用形) + ことになる (被) 決定。) (※比較少見的句子,要記住。)
意地悪をしたことはあっても、されたことはありません。 儘管做了什麼惡劣的事,也沒有什麼關係 (不曾做過) 。 (される 《動詞「する」の未然形+助動詞 ,1.「する」の尊敬の意を表す語 2. 「する」の受身の意を表す語。) (※好像跟 <尊敬語> 沒什麼關係,所以是第二種用法囉?不太懂。)
「道に迷ってしまったんだ、こんな森、もうあきあきだよ。何もないんだもの」 「迷路了,這個森林,已經厭煩了。什麼東西也沒有」
ナルシスは、口を尖(とが)らせて、エコーに言いました。 那魯西斯不滿地對 echo 說。 (口を尖らす <複合動詞> 不滿。)
エコーは、とてもびっくりしました。この美しい森にあきあきですって? echo 感到非常吃驚。說在這個美麗的森林厭煩了?
この人には、何も見えないのかしら? 這個人,什麼也沒看到嗎?
けれど、エコーの唇は、 但是,echo 的嘴巴,
「何もないんだもの」 「什麼東西也沒有」
と、勝手にナルシスの言葉を繰り返しました。 隨便地重覆了那魯西斯的話。 (かって 隨便;任意。)
「ねえ、ぼくを出口に連れて行ってよ」 「欸~帶我去出口喔」
「連れて行ってよ」 「帶去喔」
「からかうの、やめろよ」 「惡作劇,停止了喔」
「やめろよ」 「停止了喔」
エコーは困ってしまいました。唇は、勝手にナルシスの言葉を繰り返します。 echo 感到困惱了。嘴裡隨便地重覆著那魯西斯的話。
これは、神様の罰。自分で止(と)めることはできないのです。 這是神明的處罰。自己是不能停止的。
「ぼくが頼(たの)んでるのに、いい加(か)減(げん)にしてくれよ!」 「明明我拜託了,不要鬧了!」 (いい加減 指差不多就好了的意思。)
とうとうナルシスは、頬(ほお)を真っ赤にして怒り出しました。 那魯西斯終於,生氣的面紅耳赤。
「いい加減にしてくれよ!」 「不要鬧了!」
エコーは同じように叫びながら、泣き出しそうになりました。 echo 一邊一樣地大叫,就那樣哭了出來。 (~になる 決定。)
あるところに、とても美しい森がありました。 在某一個地方,有個非常美麗的森林。
木々は大きく、大人が三人で手を繋(つない)でも抱えきれないほど太い幹と、天の上までも届きそうな高い梢(こずえ)を持っていました。 大大的樹,樹幹太粗的程度,甚至是三個大人的手也無法抱住,就像擁有直到天上那般高的樹梢。
その木々の枝(えだ)葉(は)をぬって、昼は太陽の光が柔らかなレースのように森中に広がり、夜は月と星の光が、こまやかな銀の雨のように降り注ぎます。 穿過那片樹林的枝葉,白天的太陽光柔和的就像蕾絲,佈滿在森林裡。夜晚的月亮和星光,就像細細的銀雨落下注入。 (ぬう [縫う] (ぬって) 1. 縫;縫紉 2. 縫合 3. 穿過 <名> 縫い。)
木がしっかり根をはった大地の上は、柔らかな苔や草花のカーペットで覆(おお)われていて、ところどころに、鏡のように澄んだ泉(いずみ)が隠(かく)れていました。 樹木緊緊地張開樹根在大地之上,被柔軟的青苔和花草的地毯覆蓋住,在四處藏著像鏡子一樣清澈的泉水。
空気は森の呼吸と花や果物の香に満ちてしっとり重く、森に足を踏み入れた人々は、その美しさのあまり、森から出られなくなってしまうのです。 空氣,森林的呼吸,充滿了濕潤濃重的花和水果的香味,進入了森林的人們,因為太美了所以無法從森林走出來。
美しい森の中には、ニンフ (nymph) と呼ばれる美しい妖(よう)精(せい)たちが、いつも笑いさざめきながら暮らしていました。 在美麗的森林中,有叫做尼芙的美麗的妖精們,總是笑鬧地生活著。
その中に、エコーという名の可愛らしいニンフがいました。白い額(ひたい)の周りでは、マスカット (muscat) 色の髪が柔らかくカール (curl) していて、その下には、くるくるとよく動く、愛らしい大きな瞳(ひとみ)がありました。 在當中有一隻很可愛的尼芙,叫做エコー (echo) 。在白色的額頭周圍,有著一頭柔軟的碧綠色的捲髮。在那下面,有著咕嚕咕嚕經常轉動的,又大又可愛的眼睛。
すんなりと伸びた細い手足は、若(わか)木(ぎ)のようにしなやかです。 順利地伸展開細長的手腳,就像幼木那般的柔軟。
他のニンフたちと同じように、エコーはいつも微笑んでいましたが、ひとつだけ、ちょっと変わったところがありました。 就像其它的尼芙們一樣,echo 總是微笑著,只有一次,稍稍有點改變了。
それは、自分の言葉で話せないことです。おしゃべりが過ぎた罰(ばち)で、エコーは人の言葉を繰り返して言うことしかできなかったのです。 那是不能用自己的言語說話。因於是太多話 (閒聊過度) 的處罰,echo 只能重覆著別人說的話。
けれど、美しい森の中で、楽しい時間だけを過ごすニンフにとって、それは大したことではありませんでした。森の中には、苦しみや悲しみはありません。 雖然如此,在美麗的森林中,尼芙擁有的只是享受著時間的經過,那不是什麼大不了的事。在森林裡,既沒有痛苦和悲傷。
誰かを妬(ねた)んだり、憎(にく)んだりする必要もありません。 也沒有嫉妒誰、憎恨誰的必要。
すべてが穏やかで美しく、交(か)わされるのは優しい言葉と、漣(さざな)のような笑い声だけ。 完全隱藏起來的美麗,和溫柔的言語交換時,像是只有笑聲的漣漪。 (好抽象的感覺)
だから、エコーが繰り返すのも、優しい言葉だけだったのです。 因此,echo 只有重覆著溫柔的言語。
ある夏の日の朝でした。エコーはひとり、お気に入りの木の上で、夜明けの光が森の中に広がっていくのを、うっとりと眺(なが)めっていました。 有一個夏日的清晨。 明亮的月光滿佈在森林中,echo 一個人在喜歡的樹上,出神地眺望著。
すると、がさがさと草を踏みつける、足音が近づいてきます。 然後,應該是踏著草的沙沙的腳步在附近。
こんなに乱暴な音を立てるのは、ニンフではありません。 這樣粗暴的響聲,不是尼芙。
きっとまた、人間が迷い込んだんだわ。 必定又是,迷路進來的人類。
エコーは枝の隙間から、音のするほうをそっと覗き込みました。 echo 從樹枝的縫隙間,悄悄地窺看著聲音的方向。
そこには、ひとりの少年が、とほうにくれた顔で、立ち尽くしていました。 在那裡有一個少年,一付不知如何是好的臉,就一直站在那裡。
透(す)き通(とお)るような白い肌に、絹(きぬ)糸(いと)のような金の髪。 如通透般的白色肌膚,如絹絲般的金髮。
美しい森の中でも見たことがないほど、それは美しい少年でした。 即使在美麗的森林中也不曾見過,如此美貌的少年。
少年は、青い瞳に涙をいっぱいためて、今にも泣き出しそうに見えました。 因為在少年的藍色眼睛裡滿是淚水,現在看起來就像要哭出來的樣子。
森の美しさも、まるで目に入らないようすです。 連森林的美麗也,沒有看見的樣子 (沒有進入到圓圓的眼睛裡去的樣子) 。
ニンフたちは、乱暴で醜い言葉を持って入る人間を、あまり好きではありませんでした。 尼芙們對擁有粗暴地醜陋的言語的人類,不太喜歡。
だから、木の影からこっそりいたずらすることはあっても、めったに人間の前に姿を現(あらわ)したりはしません。 因此,儘管可以從樹影中偷偷地惡作劇,但不常見到在人類的面前現出身影。 (いたずら [悪戯] 惡作劇、めった 1. 胡亂;魯莽 2. めったに~ない 不常見~。)
けれど、エコーはふわりと木から下りると、少年のそばへ歩いて行きました。 雖然如此,echo 輕飄飄地從樹上下來後,在少年的身旁走著。
あのひとの笑った顔が見たい。 想要見到他的笑臉。
エコーは一目で、その少年に恋してしまったのです。 echo 一眼就愛上那個少年了。
少年は、突然現れたエコーに驚いて、少し後(あと)退(ずさ)りました。 少年因為突然出現的 ehco,吃驚地稍微退後了。
エコーはどきどきしながら、にっこりと少年に微笑みかけました。 echo 一邊感到緊張,一邊對少年嘻嘻地微笑著。
「きみは誰?」 「你是誰?」
少年は、震える声で、エコーに尋ねました。 少年用顫抖的聲音,問著 echo。
「きみは誰?」 「你是誰?」
エコーは答えました。 echo 回答。
「ぼくはナルシス」 「我是那魯西斯」
「ぼくはナルシス」 「我是那魯西斯」
エコーは少年の言葉を繰り返しました。 echo 重覆著少年的言語。
なぜって、エコーは人の言葉を繰り返すことしかできませんから。 為什麼呢,因為 echo 只能重覆著他人說的話。
ナルシスはむっとした顔で、エコーをにらみました。 那魯西斯火冒三丈的臉,瞪視著 echo。 (むっと (~する) 1. 火冒三丈 2. 喘不過氣。)
いたずら好きな妖精に、からかわれているのだと思ったのです。 喜歡惡作劇的妖精,覺得自己被耍了。 (いたずら (~する) 1. 淘氣;捣蛋 2. 惡作劇;玩笑、からかう <他動五> (からかって)逗;逗笑;開玩笑。)
ナルシスはとても美しい少年だったので、可愛がられることになれていました。 因為那魯西斯是非常美貌的少年,可能會令人覺得可愛。 (※可愛がられる <被動> 被喜愛、(動詞連用形) + ことになる (被) 決定。) (※比較少見的句子,要記住。)
意地悪をしたことはあっても、されたことはありません。 儘管做了什麼惡劣的事,也沒有什麼關係 (不曾做過) 。 (される 《動詞「する」の未然形+助動詞 ,1.「する」の尊敬の意を表す語 2. 「する」の受身の意を表す語。) (※好像跟 <尊敬語> 沒什麼關係,所以是第二種用法囉?不太懂。)
「道に迷ってしまったんだ、こんな森、もうあきあきだよ。何もないんだもの」 「迷路了,這個森林,已經厭煩了。什麼東西也沒有」
ナルシスは、口を尖(とが)らせて、エコーに言いました。 那魯西斯不滿地對 echo 說。 (口を尖らす <複合動詞> 不滿。)
エコーは、とてもびっくりしました。この美しい森にあきあきですって? echo 感到非常吃驚。說在這個美麗的森林厭煩了?
この人には、何も見えないのかしら? 這個人,什麼也沒看到嗎?
けれど、エコーの唇は、 但是,echo 的嘴巴,
「何もないんだもの」 「什麼東西也沒有」
と、勝手にナルシスの言葉を繰り返しました。 隨便地重覆了那魯西斯的話。 (かって 隨便;任意。)
「ねえ、ぼくを出口に連れて行ってよ」 「欸~帶我去出口喔」
「連れて行ってよ」 「帶去喔」
「からかうの、やめろよ」 「惡作劇,停止了喔」
「やめろよ」 「停止了喔」
エコーは困ってしまいました。唇は、勝手にナルシスの言葉を繰り返します。 echo 感到困惱了。嘴裡隨便地重覆著那魯西斯的話。
これは、神様の罰。自分で止(と)めることはできないのです。 這是神明的處罰。自己是不能停止的。
「ぼくが頼(たの)んでるのに、いい加(か)減(げん)にしてくれよ!」 「明明我拜託了,不要鬧了!」 (いい加減 指差不多就好了的意思。)
とうとうナルシスは、頬(ほお)を真っ赤にして怒り出しました。 那魯西斯終於,生氣的面紅耳赤。
「いい加減にしてくれよ!」 「不要鬧了!」
エコーは同じように叫びながら、泣き出しそうになりました。 echo 一邊一樣地大叫,就那樣哭了出來。 (~になる 決定。)
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