その夜から、詐欺師たちは眠りませんでした。 從那天夜裡,詐欺師們沒有睡覺。
仕事部屋にありったけのろうそくをともして、ひと晩中働いているふりをしたのです。 在工作的房間裡點著了全部的蠟燭,整晚都裝做努力地在工作。 (ありったけ 所有的;全部的;一切的、ともる <自動五> (ともって) 點上;掌上;亮。)
「パレードまで五日しかないぞ。忙しい、忙しい」 「距離遊行只剩下五天了。好忙、好忙」
布を断(た)つふりをして、縫うふるをして、アイロン (iron) をかけるふりもします。 裝做裁布、裝做縫製、也裝做整燙。
「ここにパケット (packet) をつけて、襟(えり)には金の縫い取りを三本だ。ああ大変だ、ああ忙しい」 「在這邊要加上口袋,衣領上要縫上三條金線。啊~糟糕囉!啊~忙死了」
「眠るひまもない。食べるひまもない。大変だ大変だ。忙しい忙しい」 「停下來睡一下的時間也沒有。停下來吃點東西的時間也沒有。糟糕囉糟糕囉。好忙啊好忙啊」
「次の日も次の日も、ふたりは働くふりをし続けました。 「第二天又第二天,兩個人繼續地假裝工作著」
パレードの日です。詐欺師たちは朝早く、王さまの部屋にやってきました。 到了遊行那天。詐欺師們一大早,來到了國王的房間裡。
「とうとう出来上がりました。新しいお召しものでございます」 「終於完成了。讓您看看新的衣服」
服を捧げ持つふりをして、ふたりは進み出ます。 裝做捧著衣服,兩個人走了進來。
「どうぞお召し替えを」 「請您換裝」
「お手伝いさせていただきます」 「幫我換吧」
王さまは裸になって、大きな鏡の前に立ちました。 國王裸身,站在大大的鏡子前。
「お下着でございます。すべすべして、お気持ちがよろしいでしょう」 「這是內衣。滑溜溜的,您的心情很好吧」
詐欺師が、パンツ (pants) を履かせるふりをします。 詐欺師,裝做穿上寬鬆的褲子。
「すべすべして織るな。これは気持ちが良い」 「織的滑溜溜的,穿上這個心情很好」
王さまはパンツをなでるふりをしました。 國王摸著寬鬆的褲子。
「おズボンでございます。こちらがお上着でございますよ。ダイヤモンドのボタンをご覧くださいませ」 「請穿上褲子。這裡是上衣。請看看鑽石的鈕釦」
「眩(まばゆ)いばかりでございます」 「相當地刺眼」
詐欺師は目を細めて、ボタンをとめるふりをします。 詐欺師瞇著眼睛,裝做停留在鈕釦上。
「仕上げはマントでございます。襟(えり)には金銀の縫い取りをつけ、長く引いた裾(すそ)には真珠を散(ち)りばめてございます」 「披風完成了。領子是用金銀絲線縫製而成,在長長的裙擺上分散裝飾了珍珠」
マントを着せたふりをして、詐欺師はいいました。 裝做穿上披風,詐欺師說。
「いかがでございますか、王さま」 「您覺得如何呢?國王」
王さまは鏡を見ました。映(う)っているのはすっぱだかの王さまです。 國王照了鏡子。正映照出光著身子的國王。
「ボタンが眩(まばゆ)いぞ。マントも立派だな」 「鈕釦很刺眼啊。披風也很氣派哪」
王さまは上着の裾をひっぱるふりをしながら言いました。 國王一邊裝做拉著上衣的裙擺,一邊這麼說。
パレードが始まりました。 遊行開始了。
王様を先(せん)頭(とう)にした行(ぎょう)列(れつ)は、お城の門を出て、町の大通りを進みます。 國王帶頭出列,往城門出發,來到了街上的大馬路。
「なんとすばらしいお上着だろう。それほど立派なものは見たことがない」 「多麼棒的上衣啊。不曾見過如此氣派的東西」
「さすがはほんもののダイヤモンドだ。ガラスとは輝きが違うな」 「真不愧是真的鑽石啊。和玻璃的光輝是不一樣的哪」
集まった人びとが言いました。 聚集的人們這麼說。
みんあが嘘をついたのです。 大家都在說謊。
おろかものや嘘つきや怠け者と思われたくないと思った人びとは、見えない服を見ているふりをしたのでした。 這些人覺得不想被認為是愚笨、說謊、懶散的人,裝做看見了沒看見的衣服。
「なんと美しいマントでしょう。手ざわりも最高」 「多麼美麗的披風啊。觸感也最高級」
「飾りの真珠も粒ぞろいですわね」 「裝飾的珍珠也一顆顆整整齊齊的啊」
マントの裾を持つふりをしながら、家来たちも言いました。 一邊裝做拉著披風的裙擺,家臣們也這麼說。
「王さまの新しい服はすばらしい」 「國王的新衣真棒」
「何もかもが最高に立派だ」 「全部都是最高級最氣派的」
見(けん)物(ぶつ)人(にん)のひとりが拍(はく)手(しゅ)すると、万(ばん)歳(ざい)の声が沸き起こります。 當觀看者當中的一個拍手時,響起了萬歲的聲音。
金貨をかかえた詐欺師たちは人混(こ)みにまぎれて、さっさと逃げ出してしまいました。 抱著金幣的詐欺師們混在人群中難以辨別,迅速地逃走了。 (まぎれる [紛れる] <自動一> 1. 混淆;混同;難以辨別 2. 忘懷;想不起來 <他動> 紛らす。)
パレードは町の真ん中に進みました。 遊行行進到城裡的正中央。
王さまの新しい服を誉めそやすどよめきが嵐のように高まります。 國王的新衣回響起像暴風雨那般高的贊揚聲。
「おれにはなんにも見えないぞ」 「我什麼也沒看見啊」
どよめきよりも大きな声が響きました。人びとは声の主を見つめます。 比回響更大的聲音響起。人們發現聲音的主人。
「王さまは裸だ。下着一枚身につけていないじゃないか」 「國王光著身子。身上連內衣也沒穿不是嗎?」
声の主は貧しい馬方でした。 聲音的主人是一個貧窮的馬伕。
「おれはしがない馬方で、朝から晩まで荷物を運んでいる。 「我只是一個微不足道的馬伕,從早到晚搬運著行李」
神さまに誓って言うが、ただの一度も怠けたことはないし嘘をついたこともない。 對神起誓說,連一次也沒有偷懶,也不曾說謊。
おろかで嘘つきで怠け者と思われようがかまうもんか。 怎會被認為是愚笨、說謊、懶散的人呢。
おれは死んでも嘘はつかないぞ。王さまは裸だ!」 「我就算死了也不會說謊。國王是光著身子的!」
おろかものに、ほんとうのことを言う勇気はありません。 這些愚笨的人,實在是沒有說出來的勇氣。
馬方は誰よりも賢く、正直だったのです。 誰能比馬伕更聰明、更正直。
「馬方の言う通りだ。王さまは裸だ」 「照馬伕說的話一樣。國王是光著身子的」
家来たちも、通りをうずめる人びとも思いました。 家臣們啦、塞滿了街道的人們啦,都這麼認為。
拍手の音が消え、どよめきが静まります。 拍手的聲音消失了,回響也靜了下來。
「王さまは裸だ。何ひとつ見につけていない」 ささやきが広がります。 「國王是光著身子的。沒有人發現嗎?」 耳語傳了開來。
「かわいそう。あんなに震えておいでだよ」 「真可憐哪!那樣發著抖走出來喔」
寒さのためではなく恥ずかしさで、王さまは震えていました。けれど、いったん始めたパレードをとめるわけには行きません。裸の王さまは胸を張って進み、おりもしないマントの裾をかかげた家来たちもついて行きました。 不是為了寒冷,而是如此丟臉,國王發抖了。雖然如此,遊行一旦開始就沒有停止的理由。光著身子的國王挺起胸膛前進,揭起沒有織的披風的裙擺,家臣們也跟隨著。
おしまい 完了。
(故事內容是很簡單的,但平常不會見到這麼多的尊敬語,所以對尊敬語的部分有點不習慣,另外有些新的語彙,之後會再查詢辭典稍做補充,關於文法的部分也是。這個故事和我們小時候聽到的有點不一樣,發現國王光著身子的是一位馬伕,為何會找馬伕來做為舉發者,大概是國情不同的原故吧,小時候我們聽到的國王的新衣, 最後是一位小朋友拍著手大叫說,國王沒有穿衣服。因為小朋友是不會說謊的,因此所有的大人就都承認,國王的確是沒有穿衣服的,多麼諷刺的一篇故事,這個繪本裡的國王畫得很可愛喔!)
仕事部屋にありったけのろうそくをともして、ひと晩中働いているふりをしたのです。 在工作的房間裡點著了全部的蠟燭,整晚都裝做努力地在工作。 (ありったけ 所有的;全部的;一切的、ともる <自動五> (ともって) 點上;掌上;亮。)
「パレードまで五日しかないぞ。忙しい、忙しい」 「距離遊行只剩下五天了。好忙、好忙」
布を断(た)つふりをして、縫うふるをして、アイロン (iron) をかけるふりもします。 裝做裁布、裝做縫製、也裝做整燙。
「ここにパケット (packet) をつけて、襟(えり)には金の縫い取りを三本だ。ああ大変だ、ああ忙しい」 「在這邊要加上口袋,衣領上要縫上三條金線。啊~糟糕囉!啊~忙死了」
「眠るひまもない。食べるひまもない。大変だ大変だ。忙しい忙しい」 「停下來睡一下的時間也沒有。停下來吃點東西的時間也沒有。糟糕囉糟糕囉。好忙啊好忙啊」
「次の日も次の日も、ふたりは働くふりをし続けました。 「第二天又第二天,兩個人繼續地假裝工作著」
パレードの日です。詐欺師たちは朝早く、王さまの部屋にやってきました。 到了遊行那天。詐欺師們一大早,來到了國王的房間裡。
「とうとう出来上がりました。新しいお召しものでございます」 「終於完成了。讓您看看新的衣服」
服を捧げ持つふりをして、ふたりは進み出ます。 裝做捧著衣服,兩個人走了進來。
「どうぞお召し替えを」 「請您換裝」
「お手伝いさせていただきます」 「幫我換吧」
王さまは裸になって、大きな鏡の前に立ちました。 國王裸身,站在大大的鏡子前。
「お下着でございます。すべすべして、お気持ちがよろしいでしょう」 「這是內衣。滑溜溜的,您的心情很好吧」
詐欺師が、パンツ (pants) を履かせるふりをします。 詐欺師,裝做穿上寬鬆的褲子。
「すべすべして織るな。これは気持ちが良い」 「織的滑溜溜的,穿上這個心情很好」
王さまはパンツをなでるふりをしました。 國王摸著寬鬆的褲子。
「おズボンでございます。こちらがお上着でございますよ。ダイヤモンドのボタンをご覧くださいませ」 「請穿上褲子。這裡是上衣。請看看鑽石的鈕釦」
「眩(まばゆ)いばかりでございます」 「相當地刺眼」
詐欺師は目を細めて、ボタンをとめるふりをします。 詐欺師瞇著眼睛,裝做停留在鈕釦上。
「仕上げはマントでございます。襟(えり)には金銀の縫い取りをつけ、長く引いた裾(すそ)には真珠を散(ち)りばめてございます」 「披風完成了。領子是用金銀絲線縫製而成,在長長的裙擺上分散裝飾了珍珠」
マントを着せたふりをして、詐欺師はいいました。 裝做穿上披風,詐欺師說。
「いかがでございますか、王さま」 「您覺得如何呢?國王」
王さまは鏡を見ました。映(う)っているのはすっぱだかの王さまです。 國王照了鏡子。正映照出光著身子的國王。
「ボタンが眩(まばゆ)いぞ。マントも立派だな」 「鈕釦很刺眼啊。披風也很氣派哪」
王さまは上着の裾をひっぱるふりをしながら言いました。 國王一邊裝做拉著上衣的裙擺,一邊這麼說。
パレードが始まりました。 遊行開始了。
王様を先(せん)頭(とう)にした行(ぎょう)列(れつ)は、お城の門を出て、町の大通りを進みます。 國王帶頭出列,往城門出發,來到了街上的大馬路。
「なんとすばらしいお上着だろう。それほど立派なものは見たことがない」 「多麼棒的上衣啊。不曾見過如此氣派的東西」
「さすがはほんもののダイヤモンドだ。ガラスとは輝きが違うな」 「真不愧是真的鑽石啊。和玻璃的光輝是不一樣的哪」
集まった人びとが言いました。 聚集的人們這麼說。
みんあが嘘をついたのです。 大家都在說謊。
おろかものや嘘つきや怠け者と思われたくないと思った人びとは、見えない服を見ているふりをしたのでした。 這些人覺得不想被認為是愚笨、說謊、懶散的人,裝做看見了沒看見的衣服。
「なんと美しいマントでしょう。手ざわりも最高」 「多麼美麗的披風啊。觸感也最高級」
「飾りの真珠も粒ぞろいですわね」 「裝飾的珍珠也一顆顆整整齊齊的啊」
マントの裾を持つふりをしながら、家来たちも言いました。 一邊裝做拉著披風的裙擺,家臣們也這麼說。
「王さまの新しい服はすばらしい」 「國王的新衣真棒」
「何もかもが最高に立派だ」 「全部都是最高級最氣派的」
見(けん)物(ぶつ)人(にん)のひとりが拍(はく)手(しゅ)すると、万(ばん)歳(ざい)の声が沸き起こります。 當觀看者當中的一個拍手時,響起了萬歲的聲音。
金貨をかかえた詐欺師たちは人混(こ)みにまぎれて、さっさと逃げ出してしまいました。 抱著金幣的詐欺師們混在人群中難以辨別,迅速地逃走了。 (まぎれる [紛れる] <自動一> 1. 混淆;混同;難以辨別 2. 忘懷;想不起來 <他動> 紛らす。)
パレードは町の真ん中に進みました。 遊行行進到城裡的正中央。
王さまの新しい服を誉めそやすどよめきが嵐のように高まります。 國王的新衣回響起像暴風雨那般高的贊揚聲。
「おれにはなんにも見えないぞ」 「我什麼也沒看見啊」
どよめきよりも大きな声が響きました。人びとは声の主を見つめます。 比回響更大的聲音響起。人們發現聲音的主人。
「王さまは裸だ。下着一枚身につけていないじゃないか」 「國王光著身子。身上連內衣也沒穿不是嗎?」
声の主は貧しい馬方でした。 聲音的主人是一個貧窮的馬伕。
「おれはしがない馬方で、朝から晩まで荷物を運んでいる。 「我只是一個微不足道的馬伕,從早到晚搬運著行李」
神さまに誓って言うが、ただの一度も怠けたことはないし嘘をついたこともない。 對神起誓說,連一次也沒有偷懶,也不曾說謊。
おろかで嘘つきで怠け者と思われようがかまうもんか。 怎會被認為是愚笨、說謊、懶散的人呢。
おれは死んでも嘘はつかないぞ。王さまは裸だ!」 「我就算死了也不會說謊。國王是光著身子的!」
おろかものに、ほんとうのことを言う勇気はありません。 這些愚笨的人,實在是沒有說出來的勇氣。
馬方は誰よりも賢く、正直だったのです。 誰能比馬伕更聰明、更正直。
「馬方の言う通りだ。王さまは裸だ」 「照馬伕說的話一樣。國王是光著身子的」
家来たちも、通りをうずめる人びとも思いました。 家臣們啦、塞滿了街道的人們啦,都這麼認為。
拍手の音が消え、どよめきが静まります。 拍手的聲音消失了,回響也靜了下來。
「王さまは裸だ。何ひとつ見につけていない」 ささやきが広がります。 「國王是光著身子的。沒有人發現嗎?」 耳語傳了開來。
「かわいそう。あんなに震えておいでだよ」 「真可憐哪!那樣發著抖走出來喔」
寒さのためではなく恥ずかしさで、王さまは震えていました。けれど、いったん始めたパレードをとめるわけには行きません。裸の王さまは胸を張って進み、おりもしないマントの裾をかかげた家来たちもついて行きました。 不是為了寒冷,而是如此丟臉,國王發抖了。雖然如此,遊行一旦開始就沒有停止的理由。光著身子的國王挺起胸膛前進,揭起沒有織的披風的裙擺,家臣們也跟隨著。
おしまい 完了。
(故事內容是很簡單的,但平常不會見到這麼多的尊敬語,所以對尊敬語的部分有點不習慣,另外有些新的語彙,之後會再查詢辭典稍做補充,關於文法的部分也是。這個故事和我們小時候聽到的有點不一樣,發現國王光著身子的是一位馬伕,為何會找馬伕來做為舉發者,大概是國情不同的原故吧,小時候我們聽到的國王的新衣, 最後是一位小朋友拍著手大叫說,國王沒有穿衣服。因為小朋友是不會說謊的,因此所有的大人就都承認,國王的確是沒有穿衣服的,多麼諷刺的一篇故事,這個繪本裡的國王畫得很可愛喔!)
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